(043) ロシアのイメージ

「ロシアとはどのような国と思うか?」と問われて、アメリカなどと比べて今ひとつスッキリしない、少々隔靴掻痒の気持ちと言わざるをえない。

現在のロシアそのものについては強い印象を受けているのに、何故だろうと考えてみた。
それは、ロシアについての情報が欧米のそれに比べて少ないことと、ロシアの古い歴史を知らないからだろうとの思いに至った。
(古い時代のロシアの歴史は、教科書にもあまり出てこないようだし触れたことのある人も少ないようだ。)

ロシアの歴史は新しく、9世紀の末キエフ(現ウクライナの首都)を中心として統一国家と呼べるものが現れる。(日本ではその頃貴族文化の咲き誇る平安時代である。)
それ以前には、広大なロシアの地に一つのまとまった国家が成立することはなく、周辺の国々からは蛮族の巣窟という程度にしか見られていなかったと言う。

その後モンゴルに支配され、15世紀にモスクワ公国成立、17世紀ロマノフ朝がはじまり、1917年ロマノフ朝最後の皇帝ニコライ2世が革命により打倒され、ソ連の時代へと続き、1991年ソ連崩壊とともに現在のロシア連邦共和国が建国される。

ロシアの歴史についてのおおまかな知識は、革命によるロマノフ朝崩壊からマルクス・レーニン主義のソ連の成立、その後ソ連崩壊後のロシア連邦成立。
それと日露戦争のこと、北方4島問題のこと。この程度のことくらいしか私の意識に登ってこない。
共産主義革命と又その崩壊が、世界史上あまりにもインパクトが強かった所為か、それ以前の古いロシアの歴史はヨーロッパの歴史に比べれば、あまり意識したこともない。ロシア国そのものよりも、マルクスという名前だけが全面に出てきてしまう。

またロシアと言えば、文芸的にはドフと7エススキーやトルストイをはじめとした世界一流の作家を産み、音楽ではチャイコフスキーに代表される一流の作曲家の名前を上げることが出来る。 これらからも強い印象を受けている。共に19世紀以降の近年のことである。

このように近年のロシアについては、雑駁には把握している思いであるが、さて「ロシアとはどのような国と思うか?」と問われると答えに窮する。
近年の皮相的なロシアのことしか思い浮かばないため『ロシアの芯の部分』が何だか抜け落ちているような気がするのである。

ロシアはヨーロッパがルネッサンス以降どんどん発展変化している間、国民の大半は、人格的な無権利状態にあった農奴のままの後進国だったと聞く。
一国を本当に理解するには、その国の深い歴史を知る必要があるのではないかと、今更ながら思った次第である。

クロード・ロラン(17世紀 フランスの画家)

クロード・ロラン(17世紀 フランスの画家)

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